【講義メモ】糖質工学 #1

糖質は様々なバイオシグナルに関わっているようです。

 

何も知らない人が糖タンパク質と聞いて想像したとき、タンパク質と糖鎖の大きさの割合はおおよそタンパク質が大きいんだろうなと想像すると思います。(自分もそうでした)しかし、タンパク質と糖鎖は同じくらいらしいです。

 

同じタンパク質でも糖鎖の種類はたくさんあるので、同じタンパク質の同じアミノ酸でも多様な機能を持ち得ることが想像できました。

しかも、小さなエネルギーでプロトンの位置が変換できるので異性体の数が多い糖が、連なっている糖鎖では、結合様式×その結合の位置も無数にあり、糖の修飾(アセチル化やリン酸など)も考えたら、糖鎖付加は最も多様性を生じさせる翻訳後修飾であると言うことはすんなりと受け入れさせられました。

 

 今回の授業では糖鎖は外部から細胞を守るバリアーであると紹介されていました。

 中でも面白かったのが、血管内皮細胞の細胞膜表面の糖鎖のシアル酸の負電荷と、血球細胞の細胞膜表面のシアル酸の負電荷が反発してリニアモーターカーみたいになっているから、血球は血管内をスムーズに流れることができると説明されていました。

 でもそんなバリアーもインフルエンザウイルスのようなものにはNANAがHAに補足され、NANAaseに分解され侵入を許し感染されます。

 またウイルスの感染に関連して。ウイルスがHAのようなものを使って、標的の細胞表面の糖鎖と相互作用して感染すると、ウイルスのDNAが感染細胞で転写翻訳され、感染細胞自身の糖鎖と相互作用出来るものが自身の細胞膜に発現することで、他の細胞と相互作用できるようになったことが単細胞生物から多細胞生物への進化であると先生は仮説されていました。自分もそう言う面白いアイディアを考えてみたいです。